エゾリス調査(エゾリス・センサス)を春と秋に行っています。
リスを見つけて地図に書き入れるだけですから、リスをさがしながらの自然かんさつ会という感じです。調査ルートは帯広の森の環境を網羅する7ルート設定してます。 近年の調査結果は下記の表をご覧ください。
全体密度:頭数の合計を調査距離の合計で割った、100mあたりのエゾリスの頭数です。平均0.17頭/100m程度です。
線形(近似線形): 表示した21年間を通じて、増減の傾向を大まかに示したものです。
例えばこの秋の表では、線形が右上がりになっており、増加傾向に見えますが 春の表では大きな増加傾向は読み取れません。 結果この2枚の表では大きな違いを読み取ることはできないという事が言えます。秋のエゾリス密度は増加していますが、春の密度はあまり増加していない傾向となっています。この季節差の原因は
1. 秋までに繁殖して増加し、冬を越せずに個体数が元に戻る
2. 秋までに繁殖して増えたり、森に侵入してくるが、冬の間に帯広の森の外に出てしまう
3. 秋はマツの実の採食のため、調査ルートにエゾリスが集中して、見かけ上の増加が生じる
などの可能性があります。原因に近づくにはより専門的な調査が必要です。